商品流通研究コース
商流・物流からマーケティングまで
最適の商品流通手法を追求
企業経営を流通面から捉え、再構築していく試みとしての商品流通研究。 商品が市場に流通するまでには、さまざまなプロセスがあります。まずは市場のニーズをつかむマーケティング・リサーチ。次にリサーチの結果をもとにした商品の研究・開発や生産計画の立案。さらに原材料の購入、続いて工場での製造・組立と続き、倉庫への出荷、小売店への出荷を経て、できあがった商品はやっと消費者の手元に届くことになります。
例えばいま、小売り段階での売上動向がサーチ結果としてメーカー側に届くのに1カ月を要したとすると、生産計画は常に1カ月遅れのデータをもとに立案されることになります。これでは需要がピークの時は在庫不足、需要がピークを過ぎたときは在庫過剰というミスマッチを生み、季節によって需要に変動のある商品(衣料や生鮮食料品など)の流通システムを考える場合、致命的な欠陥ともなってしまいます。
このように商品流通の最適化とは、たんに出来上がった商品の物流の最適化のみを考えるのではなく、先に紹介した長いプロセス(サプライ・チェーン)全体を最適化することにあります。そしてこのサプライ・チェーンの最適化こそ、商品流通研究コースのテーマでもあるのです。
いわば商品流通研究コースのテーマとは、企業経営を流通の面から捉え直し、再構築していく試みでもあるとも言うことができるでしょう。
幅広い商品流通事象を、論理的知識と現代の感覚の両面から解き明かす。 現在の商品流通研究は、企業内物流やマーケティングをも含む幅広いものになってきている上、生産拠点の現地化などにより、地理的にも国際的な広がりを持つ事象を扱うようになってきています。また流通の過程で生まれる廃棄物や排ガスの削減といった社会的テーマも、今後は大きな問題となってきます。
こうした複雑で幅広い事象を研究対象とするに当たり、本コースではオペレーションズ・リサーチや、ヒューリスティック・シミュレーション、ロジスティクス・システムなどの理論的バックグラウンドを重視していますが、同時に実際の流通の現場に出て実務担当者に面接するなどのフィールドパークの機会を、並行してできるだけ数多く設けていくことも考えています。
精密な理論的バックグラウンドと現場の感覚の二本立てで流通事象を研究することによって、流通合理化計画の提案書を企画・立案できる程度の即戦力を身に付けた人材を育成することが当面の課題となります。
教員については、こちらを参照
科目
|
教員名
|
単位数
|
商
品
流
通
研
究
科
目
群
|
コース指定
科目(選択)
|
マーケティング研究
|
大須賀 明
|
4
|
物流論研究
|
谷本 谷一
|
4
|
選
択
科
目
|
国際マーケティング研究
|
中島 潤
|
2
|
消費者行動研究
|
山田 昌孝
|
2
|
製品政策研究
|
遠藤 吉樹
|
2
|
国際物流研究
|
国領 英雄
|
2
|
ロジスティクス研究
|
三木 楯彦
|
2
|
交通学研究
|
三上 宏美
|
2
|
国際交通研究
|
中村 徹
|
2
|
産業組織研究
|
信吉 史明
|
2
|
共
通
科
目
|
流通学研究
|
石原 武政
|
2
|
流通政策研究
|
津田 盛之
|
2
|
流通史研究
|
藤田 貞一郎
|
2
|
演
習
科
目
|
必
修
科
目
|
演習I
|
4
|
演習II
|
4
|
商品流通研究科目群
コース指定科目
|
資金流通
研究科目群
|
情報流通
研究科目群
|
共通科目
|
演習科目
|
合計
30単位
|
コース指定科目から1科目選択
その他、2から4科目以上選択
|
1から2科目以上
選択
|
1から2科目以上
選択
|
1科目以上
選択
|
2科目
|
コース指定科目から4単位
その他、8単位以上
|
4単位以上
|
4単位以上
|
4単位以上
|
8単位
|
修了後の活動分野 ・商取引の分野
- 調査・マーケティングの分野
- 仕入・販売の分野
- 商品開発の分野
- 貿易取引の分野
- 流通システムの分野
- 物流・ロジスティクスの分野
研究科概要へ戻る
資金流通研究コース
ビッグバン以降の金融情勢に対応する
ダイナミックな資金流通手法を研究。
最先端の金融の動向を見据えた、資金流通のプロフェッショナルを育成。 企業の資金調達といえば銀行からの融資を意味する、間接金融偏重の時代はすでに過去のものとなりつつあります。資本市場からの直接金融はいうまでもなく、デリバティブと呼ばれる各種の金融派生商品や、キャッシュ・フローを生む実物資産の証券化など、資金流通の姿は時々刻々とその姿を変え、より高度なもの、より多様なものに変化しようとしています。
こうした高度な資金流通の手法を的確に把握し、常に最適な資金流通手法を選択することは、金融機関だけでなく、企業財務の担当者やファンドマネージャーにとっては、今後重要な意味を持ってくることが予想されます。とくに日本版ビッグバンによる金融システムの大変革以降は、こうした資金流通手法の選択は、今以上に重要なものとしてクローズアップされてくることは間違いありません。
このように資金流通コースでは、最先端の金融商品の動向を見据えながら、最適な資金流通手法のあり方を研究。資金流通のプロフェッショナルを育成します。
グローバルな視点から資金流通を据え、その最適なあり方を構築できる人材を育成。 資金流通研究コースでは金融機関や企業の財務担当のほか、公認会計士等の職業的会計人の育成もその目標としていますが、デリバティブとくにスワップやオプション取引を中心とするリスクへッジ取引の動向は、こうした職業会計人にとっても非常に重要な意味を持ちます。現行の会計制度が世界的に認められた会計基準や新しい取引形態の中でどのように位置づけられているかを把握しなければ、「なぜ日本でこのような会計処理が行われているのか」という理由が理解出来ないからです。
例えば資産を評価する際に日本の商法では債権者保護のために取得原価主義を取ることになったのに対し、アメリカの会計基準では時価主義が取られていますが、これはアメリカの会計基準が投資家保護を優先しているからです。日本での資格取得にのみ目的を置く場合は現行制度の丸暗記でも問題はないかもしれませんが、グローバル・スタンダードに沿った財務会計と管理会計から成る会計戦略が求められつつある現在、異なる会計基準の成立の背景を理解することは、企業の会計を預かる者にとっても不可欠な物となるでしょう。
本研究科ではこうした視点に立ち、常にグローバルな視点から資金流通を据え、その最適な形態を構築できる、戦略を構想できる人材の育成に努めていきます。
教員については、こちらを参照
科目
|
教員名
|
単位数
|
資
金
流
通
研
究
科
目
群
|
コース指定
科目(選択)
|
金融論研究
|
吉岡 弘貴
|
4
|
財務会計研究
|
川口 八洲雄
|
4
|
選
択
科
目
|
貿易金融研究
|
山川 健
|
2
|
比較金融システム研究
|
岩佐 代市
|
2
|
損害保険研究
|
羽原 敬二
|
2
|
管理会計研究
|
李 健泳
|
2
|
国際会計研究
|
黒田 全記
|
2
|
会計情報システム研究
|
後藤 雅敏
|
2
|
共
通
科
目
|
流通学研究
|
石原 武政
|
2
|
流通政策研究
|
津田 盛之
|
2
|
流通史研究
|
藤田 貞一郎
|
2
|
演
習
科
目
|
必
修
科
目
|
演習I
|
4
|
演習II
|
4
|
資金流通研究科目群
コース指定科目
|
商品流通
研究科目群
|
情報流通
研究科目群
|
共通科目
|
演習科目
|
|
コース指定科目から1科目選択
その他、1から2科目以上選択
|
2から4科目以上
選択
|
1から2科目以上
選択
|
1科目以上
選択
|
2科目
|
コース指定科目から4単位
その他、4単位以上
|
8単位以上
|
4単位以上
|
4単位以上
|
8単位
|
修了後の活動分野
- 金融の分野
- 貿易金融の分野
- 財務の分野
- 専門的な職業会計人の分野
研究科概要へ戻る
情報流通研究コース
高度な流通情報システムの運用・設計
先端的意思決定支援ツール活用の能力開発
流通システムを変革する情報システムを研究し、運用や設計の能力を養う。 商品の市場導入、顧客開発、調達先探索、取引の引き合い、受発注、物材の配送、代金決済など、多様な流通事象には個人、組織間のぼう大なコミニュケーションと情報処理が付随します。POS、イントラネット、インターネット、無線電話網、EDI、サプライチェーン管理ソフトなど、情報技術の発展による、情報伝達・処理の即時化・迅速化、マルチメディア化、グローバル化が取引や流通システムに革新的な影響をもたらしています。宅配便の利便性、電子取引などがその一例です。
情報技術はまた、在庫管理、顧客管理、資金管理、店舗管理など、流通ビジネスの運営と経営管理の効率化にも不可欠となっています。 本コースでは流通情報システムが流通活動において果たしている役割と、情報技術の進歩が流通活動にどのような影響を与えていくかを、自主学習に重点をおいた指導により理解をうながし、関連知識・技術の提供と実習を通じて、流通情報システムの運用や設計ができる能力開発をはかります。
情報流通のミッシング・リンクを閉じる、意思決定支援ツールを遠隔教育で習熟する。 さらに今後重要になるのは、日常業務で蓄積されたデータを活用して企業の将来をシュミレートし、経営に生かす意思決定支援システムです。アメリカでは需要予測、生産計画、在庫計画の立案を支援するERPソフトが常用されています。定量的なデータだけでなく、社会的変動要因や従業員のモティベーション、製品の環境への負荷といった定性的なデータまでも取り組んでシュミレーションを行う「システム指向ソフト」の利用も盛んであり、コンサルテーションもその使用が珍しくなくなっています。本コースで目指す人材養成の一つは、これら各種の意思決定支援システムに精通した、経営コンサルテーションの行える人材です。
こうした人材の育成を行うにあたり、本コースでは通常の講義のほか、MIT(マサチューセッツ工科大学)と本学大学院の教室をインターネットで結んでの遠隔教育など、先進的情報環境を活かした各種のカリキュラムを準備しています。
教員については、こちらを参照
科目
|
教員名
|
単位数
|
情
報
流
通
研
究
科
目
群
|
コース指定
科目(選択)
|
情報システム研究
|
片山 益男
|
4
|
情報経済論研究
|
山口 薫
|
4
|
選
択
科
目
|
情報システム開発研究
|
長坂 悦敬
|
2
|
情報分析研究
|
伊田 昌弘
|
2
|
経営モデル分析研究
|
山内 昭
|
2
|
共
通
科
目
|
流通学研究
|
石原 武政
|
2
|
流通政策研究
|
津田 盛之
|
2
|
流通史研究
|
藤田 貞一郎
|
2
|
演
習
科
目
|
必
修
科
目
|
演習I
|
4
|
演習II
|
4
|
情報流通研究科目群
コース指定科目
|
商品流通
研究科目群
|
金融流通
研究科目群
|
共通科目
|
演習科目
|
合計
30単位
|
コース指定科目から1科目選択
その他、1から2科目以上選択
|
2から4科目以上
選択
|
1から2科目以上
選択
|
1科目以上
選択
|
2科目
|
コース指定科目から4単位
その他、4単位以上
|
8単位以上
|
4単位以上
|
4単位以上
|
8単位
|
修了後の活動分野
- 経営企画部門
- 情報システムの運用、管理部門
- 情報システム開発部門
- 営業、物流、資財などの管理部門
研究科概要へ戻る
|